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原 石 編

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2005年2月号【奇石・珍石-その5“木の葉石”】
2005-02-01
 奇石・珍石-その5【木の葉石】

石の上に落ちている木の葉を拾いあげようとしたが拾うことができない、それは石そのものであったからで、“木の葉石”とはそういう不思議なものである。アンモナイトや三葉虫の化石のように、クリーニングすることによって生息時そのままの形で取り出せるものとはまったく違い、どのようにしてもどのように処理しても、まったくその実体を手に取ることは適わない。そういう“木の葉石”にはいくつかのタイプのものが知られている。木の葉石と聞いてまず頭に思い浮かぶものは、栃木県塩原温泉近郊の“木の葉園”から産出される凝灰質泥岩層から発見される木の葉化石である。
それともう一つは、“オパール”と言っても到底信じる事のできない非晶質の温泉沈殿物で、『珪華』と呼ばれるものである。我が国でよく知られたものは秋田県の雄勝郡湯の岱(ゆのたい)産のもので、温泉内に落ちた木の葉が次第に沈み、温泉内に沈殿している多孔質のオパール状含水珪酸でその形状がスタンプされたものである。かつて故益富寿之助(ますとみかずのすけ)博士はそれを見て、「厚い累層のページの中に、毎年の落葉の秋を記録する」と言った。
それともう一つが今回取り上げた“石灰質”の木の葉である。この場合は珪華とは異なり、石灰湖や鍾乳洞に紛れ落ちた木の葉が石灰質の為に次第に腐食されて、その形状が記録されて残ったものである。したがってその木の葉は、どうやってつまみ上げようとしてもぜったいにつまめないのである。
それは当然で日本でも発見されているが、今回取り上げたものはスリランカのオカンペティアのものである。いくぶんグレーがかっているのは一緒に含まれる不純物の為である。
 
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