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カット石編

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2004年12月号【ハイアライト】
2004-12-01
左はチェコ産、右はメキシコ産
『ハイアライト(Hyalite)』

透明なガラス状に見えるオパールである。『グラス・オパール Glass opal』と呼ばれることからもそのイメージが伝わってくる。しかし一見しただけではにわかにオパールとは信じられない。『ミュラーズ・ガラス Mullers glass』という呼び方からもそれがわかる。通常のものは無色だが極くごく稀に淡い褐色のものがある。また透明なタイプの中には、水に浸けると透明になる『ハイドロフェーン・オパール』と呼ばれるものもある。ハイアライトは和名を『玉滴石(ぎょくてきせき)』という。粒状や小球状をなして火山の溶岩や火山岩の空洞中に産するところからこの和名はある。写真左
このオパールは通常のオパールのような水溶液に溶け込んだ珪酸分から形成されるのではなく、空洞中に入り込んだ高温のガスから形成されたと考えられている。一般に目にされているオパールとはその形状が異なるばかりではなく、虹色のきらめきも示さない。しかし本当に少数過ぎるものではそのきらめきを示すものがある。そのようなものでは一見して『ウォーター・オパール』と判定されるかもしれない。しかし通常知られている“ウォーター・オパール”とはその希少性は大きく異なる。ましてや写真右のような褐色のものとなると、その存在は天文学的な数値となる。
 
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